高校生ボランティアの目線から@ホームスクールオフ会in東京

社会貢献活動
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2024年3月16日、東京で開催されたホームスクールオフ会。当日のボランティアとして参加してくれた淑徳高校の生徒さんたちに感想を聞く機会を得ました。彼らの生の声を通して、ホームスクーリングの活動を広げる意義を考えるきっかけにしていただければと思います。

HoSA 佐々木
HoSA 佐々木

先日は、ボランティアでご参加いただき、ありがとうございました!
ーー今回ボランティアに参加しようと思ったきっかけを教えてください。

淑徳 Sさん
淑徳 Sさん

学校の授業で、国内や世界中で問題視されていることをグループに分かれて調べ、発表する機会があったんです。その中で『ホームスクーリング』という課題を選びました。

淑徳 Kさん
淑徳 Kさん

情報を集めるためにウェブサイトを見ていたんですけど、正しい情報がわからなくて(笑)。でも、日本でのホームスクーリングの実施状態や、実際の問題点を明確にすることが重要だと思い、ボランティアに参加しました!

ボランティアにとっても心地よいオフ会

HoSA 佐々木
HoSA 佐々木

ホームスクールについて取り上げていただけて、嬉しく思います。

ーー実際にオフ会に参加してみて、どんなことを感じましたか?

淑徳 Kさん
淑徳 Kさん

いざボランティアに参加してみたら、想像していたよりも社交的な人が多かったことに加え、インターナショナルな人もたくさんいて正直驚きました。
正直なところ、ボランティアは主に子どもたちのお世話と聞いていたので、かなり大変だと覚悟していたんです。

淑徳 Sさん
淑徳 Sさん

そうそう、でも実際に参加してみると、ほとんどの子どもがルールを守ってくれたので、私たちの仕事は思っていたよりもずっと楽でしたね(笑)。
そして、想像以上にアットホームな雰囲気で、ボランティアとして参加していてもとても心地よかったです!

“ホームスクーリングは新しい選択肢の一つ”と実感

HoSA 佐々木
HoSA 佐々木

子どもたちのお世話を中心にお願いさせていただけて、運営としては助かりました。子どもたちにとっても、年の近いお兄さん・お姉さんと過ごすことは有意義だったと思いますよ!

ーーそのほかにもオフ会ではどんなことをしましたか?楽しかったことはなんですか?

淑徳 Sさん
淑徳 Sさん

「オフ会では、実際にホームスクーリングを利用している子どもたちの親御さんに、ホームスクーリングの課題や改善してほしいことなどをインタビューしました!他にも、日本ホームスクール支援協会の方々のプレゼンテーションを聞いてディスカッションを行いました。

淑徳 Kさん
淑徳 Kさん

オフ会に参加するまでは、ホームスクーリングを行っている家庭は、お子さんが病気だったり、いじめなどで学校に行けない、もしくは学校をサボっていて親がしっかりと叱っていないのかなと思っていました。
しかし、実際はそんなことはなく、お子さんの意思を尊重してより良い教育を受けさせようとしている方々が多いことが印象に残りました。ホームスクーリングについて学び、努力されている方々がいること、そして、まだ認知度が低いながらも、NPOの方々が開催するオフ会や、子どもたちの将来のために尽力している人がいることで、ホームスクーリングがどんどん進化していくんだと感じました。
また、ホームスクーリングが子どもたちにとって新しい選択肢の一つであることをより実感できた日でもありました!

ホームスクール家庭のあたたかい取り組みに触れる…

HoSA 佐々木
HoSA 佐々木

実際にホームスクール家庭をしている保護者の皆さんとのコミュニケーションを通して、高校生の皆さんの認識にも変化があったんですね!

ーーオフ会に参加してみて印象が変わった、驚いたことなどは何ですか?

淑徳 Kさん
淑徳 Kさん

オフ会に参加する前は、「家での勉強方法は店でドリルを買って勉強するのかな」と思うだけで参考書のことしか考えてなかったんです。でも、いざオフ会に参加してみると、教材よりかは”勉強する環境”について話されていたのがとても印象に残りましたね!

淑徳 Sさん
淑徳 Sさん

リビングで勉強するお子さんをすぐ見れるようなキッチンの作りにこだわったり、わざと手の届く範囲に物を置いてお子さんの好奇心に肯定的に寄り添ったりなど、学業だけじゃない、子どもに対しての人間性を育むアプローチがみられ、「えっ!?そんなこともしているんだ!!」と驚かされました。そのようなホームスクール家庭内のあたたかい取り組みが知れたので、オフ会に参加できてよかったです。

“不登校”ということばが、ホームスクールの重しに。。

HoSA 佐々木
HoSA 佐々木

たしかに、ホームスクール家庭の皆さんは、もちろんドリルや教材にもこだわっていらっしゃいます。ですが、家庭で学ぶからこそお子さんの興味・関心に沿った学習を提供することや、さらにそこをどう深堀りしていくか?みたいなところをとても大切にしていらっしゃいますね。

ーー不登校へのイメージはどうですか?ホームスクールという言葉への転換の重要性について何か思うこと、社会に伝えたいことがあれば教えてください。

淑徳 Sさん
淑徳 Sさん

不登校という言葉は、病気や人間不信、いじめなどによって学校に行けなくなってしまった子どもたちというイメージを持たせると思います。今の日本のホームスクールに対する印象は不登校とあまり変化がないように感じます。でも、ホームスクーリングは不登校とは違って、学校に通わずに家庭内で自分の興味があることを自主的に、ストレスを感じることなく学ぶことができる教育方法です。不登校とホームスクーリングはこんなにも違うものなのに、不登校という言葉がホームスクーリングの重しになってネガティブなイメージを持たれてしまっています。

淑徳 Kさん
淑徳 Kさん

ホームスクーリングに対して偏見を持たず、日本の将来を担う子どもたちのために、どの選択をしても良い教育を受けられるように子どもたちの意見を尊重するべきだと思います!

HoSA 佐々木
HoSA 佐々木

しっかりとした受け答えで、とても頼もしく感じました!
ありがとうございました!

日本ホームスクール支援協会からの視点

この度の高校生ボランティアの体験談は、ホームスクーリングに対する深い理解と支持を示してくれました。彼らの言葉からは、教育の多様性という現代社会の必須要素が強調されています。特に、ホームスクーリングへの誤解や偏見、そして「不登校」という言葉が持つネガティブな影響を克服する必要性が浮かび上がっています。

私たち日本ホームスクール支援協会として、教育のあり方は一つに限られるべきではないという考えのもと、家庭での自主的な学びを可能にするための支援と啓発活動に力を入れています。子どもたち一人ひとりが持つ無限の可能性を引き出し、その意見を尊重することが何よりも重要です。学校教育だけが子どもたちの成長に必要な唯一の形ではないという認識を、社会全体に広めていくことが私たちの使命です。

この体験談を通じて、若い世代がホームスクーリングを含む教育の多様性に対して理解を深め、さらにそれを支持し、拡散してくれることに大きな期待を寄せています。学生や若い世代がこの動きの先駆けとなり、社会に新たな風を吹き込むことで、教育における固定観念を打ち破り、すべての子どもたちが自分に合った学びの形を見つけられる社会を目指していきます。

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