NPO法人としての在り方:会員制度についての検討

NPOの窓から
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こんにちは、理事の佐々木です。

現在、協会事務局はNPOとしての役割を再度検討する段階に来ております。ホームページをいろいろと入れ替えたりしているのは新体制や新サービスに向けた準備なんです。

「なぜ急に?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、背景にはコロナウイルスによるホームスクールへの興味の高まり、があります。

世間的に見ても、リモートワークなどが一般化されていくことは必至で、それに伴って子どもたちだってリモート学習をどんどん進めていくべきなんです。リモート学習のプロはホームスクーラーですし、学校などの公教育機関にない知見を持っているのが我々ということになります。

そんなこんなで、今、私たちHoSAは今後の社会に向けた発信をよりしっかりと、頻繁に行っていくべきなのではないかと、感じているわけです。

そもそもNPOとは何なのか?

そもそもNPOという集団は何なのでしょうか?法人であるものの、民間のように利益を第1に考えない組織、というのが一般的な考え方です。

ですので、単純に考えて、NPO法人日本ホームスクール支援協会という組織は公益に資することをどんどんやっていく必要があります。ホームスクールの情報提供だったり、不登校というネガティブワードの使い方を再検討して、組織として社会の認識を変えていく、教育のあたりまえを変えていくような活動をするべき組織であると考えています。

また、いわゆる、サービス提供をする民間企業と異なるのは、会員の皆さんにおいては「社員」とまではいわないものの、一緒に協会理念の普及に努めていただく立場にある、というのがNPO組織の在り方のようでして、ここに関しては今一度私も含めてみんなでオンラインサロンなんかで考えていきたいなと思っています。

みんなで、何がしたいか、何をすべきか、ということを考えて、実現していくことがNPOの組織運営の在り方なんじゃないかと、最近はそう感じています。

我々のミッションとは?

私たち事務局側の人間と、会員の皆さんとで実現していくべきミッションとは何でしょうか?

これは私個人の想いであり、意見ですが、NPO法人として、不登校の親のグループとして私たちがなすべきこと、それは

子どもたちの可能性を未来につなげること

なのではないかと思っています。

不登校が今のままで、ホームスクールという言葉があくまでも代替手段(オルタナティブ教育の一種)であり続ける限り、子どもたちの可能性は削られ続ける社会です。

オンライン社会に刻々と変化していく中で、私たちが目指すべきは、今とこれからを生きる子どもたちに向けたアップデートされた教育の価値観なのであって、伝統や昔に縛られた教育ではありません。

こう書いているうちに、私自身、自分の中でふつふつと何かが沸き上がるのを感じますし、おそらくそれは会員の皆さんはもちろん、協会の活動にご賛同いただく、興味を持っていただいている方すべてに共通する感覚なのではないでしょうか?

今後検討すべきこと

今後NPO法人日本ホームスクール支援協会(HoSA)がやるべきことには大きく分けて3つの柱があると思っています。

①ホームスクールの認知の普及

これは言わずもがな、組織としてしっかりと情報を整理する必要があります。各家庭の小さな声、意見を取りまとめ、自治体や教育機関に提唱していくべきことは個人ではできないことです。

散在している国内外のホームスクールの情報をまとめ、当協会がきちんとしたホームスクールに関するライブラリとなることが求められます。利益が第1目的でないNPOであることは、各機関と連携をするにあたっても非常に大きな効力を発揮すると思います。

ホームスクールという言葉が国民に普及されることは第1の目的と言っていいでしょう。

②強固なコミュニティの形成

NPOとしてのコミュニティの強さも必要です。具体的には会員間の連携、情報の共有、そして活動の支援などです。正会員の皆様におかれましては、お互いの知見・技術をフル活用いただいて協会活動を支援いただきたいと切に思っております。

理事が数名で啓もう活動をしていても、太い声にはなりえません。ですので、会員同士でより綿密なコミュニケーション、意見交換などを進めていくべきではないかと思うのです。

みんな子どもの明るい未来を考えるという点で目指すべき方向性は一致しています。したがって、NPOのメンバーとして全員が一丸となって社会に向けた発信ができたらいい、と、そう思っています。

③認定校による地域ネットワーク、組織化された国内サポート体制の樹立

HoSAはあくまで中間施設です。つまり、学校(社会)と個人の間に入る機関です。子どもたちに対して、何かを直接教えたり、フリースクールのような柔軟なプログラムを提供できるわけではありません。別の言い方をするとHoSAという機関は困ったときに誰もが気軽に問い合わせられるプラットフォームであるべきだと思います。

しかし現状、今、この時に家庭での学習内容や日々の過ごし方、子ども同士のコミュニティの形成に悩んでおられるご家庭がたくさんあります。そういった家庭は日本中に、あるいは世界中に存在します。

HoSAは品川に本拠地を置いておりますが、ここに全員が一堂に会することは不可能です。

したがって、各地域にホームスクーラーの支援を行うサテライト施設が必要なのです。これが認定校になります。

具体的には既存の個人塾や、ホームスクール、不登校に理解のある施設にHoSAの認定校となっていただきます。こちらで日中の学習のサポート、学校などへの提出資料作成を支援していただきます。その方法、指導に関してはHoSAが行います。

認定校制度が広がれば各地域にいた潜在的ホームスクーラーの救済にもなりますし、子どもたちにとっては選択肢が広がることになります。

会員の皆様に求めたいこと

NPOは、矛盾するようですが、いずれ社会から必要なくなることが最大のゴールです。なぜなら、その社会ではすでに大衆に受け入れられ、当たり前のものとして国全体が支援に回るからです。

しかし、ホームスクールが常識となるまでの間、我々は中間施設として存在すべきです。

冒頭で述べたようにNPOにおいて、会員は民間でいうところの社員でもあります。これは、皆様に「働け」と言っているのではなく、積極的に意見交換や私たち共通の夢に向けた取り組みに参加していただきたい、という想いになります。

今回、12月の総会に向けて様々な改定案を検討しています。

中には、会員種別をより貢献度も受益性も高い正会員と必要な情報を得られる副会員との2種類に分ける案などが盛り込まれる予定です。

皆様におかれましては、子どもたちの未来の可能性を守る活動にぜひ加わっていただきたいと思っています。

どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。

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