同年齢の威圧

NPOの窓から
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明蓬館高校SNEC(すねっく)には小学校から不登校だった生徒がいます。
われわれ大人とのコミュニケーション・キャッチボールではなんなくやりとりできるところか、うまくおしゃべりもでき、こちらの意図もうまく汲み取り、楽しい会話ができる生徒もいます。

学童やボーイスカウト活動では年代の違う人とうまくやりとりしていた生徒も少なくありません。
問題の本質は、「同年齢」です。
人と比べたがる同年齢の威圧、強迫です。
小さなことで優越感を感じることで心の平衡を何とか保っているのが思春期なのです。
思春期ホルモンと成長ホルモンが脳の中で暴走をしている年代ゆえの難しさもあります。
会話のすべがわからない、という生徒がいます。
他の生徒の話に共感を感じられない、自分の言葉も入っていかない、という生徒がいます。
女子生徒の中にも、私がうまくやれないのは同年齢の女子です、と言い切る生徒がいます。

生徒たちは教室の中の集団に参加出来ないからって悲観する必要なんてなんにもありません。
じぶんを責める必要はなんにもありません。
そんなことにあまり価値を見出さなくて良いのです。
悩むに値しないことです。
たいしたことではありません。
同年齢が同じ空間で過ごし、集団で行動することは生涯の中でいっときのことです。
今だけです。
社会に出てしまえば異年齢のコミュニティだらけです。
学齢期を抜け出してしまえば青空が見えてきます。

自分がニーズを感じる集団を自分で選択する。もしくは構想し、構築すれば良いのです。
同志と言える人をたった一人見つければ良いのです。
多くの大人たちは、そのたった一人が見つからなくて困っているのです。

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