インターネット教育革命⑥「過去から学び、未来を透視する」

二十一世紀、それは大人たちが変わるときだ。
過去から学び、世界から学び、他者から学び、未来を透視する努力を怠らず、インターネットを単なる道具として毎日使いこなし、英語の洗礼を毎日のように受けることなのである。
(自動翻訳や翻訳こんにゃくが実用化されるようになれば話は別だが。)
大人たちは、子ども達から質問を受けたら誠実に答えてあげるべきである。

いい学校に行くと将来どうなるの?
勉強をしてどうなるの?
人と競争してどうなるの? 

もし答えが見つからず答えに窮するときには子ども達と一緒に考える。
そしてその答えを見つける旅に出かける。
自分達は過去の学習の結果生きている、頑張れば頑張っただけあった、いい時代だった、などと思う必要はない。
あなたは現役の学習者である。
もう上がりの人生だ、あとは子どもに託すだけだ、などと思わないほうがいい。
あなたも子どもたちと一緒の時代に生きている。
また学習はこれからの時代のほうが求められてくるだろう。
時として子ども達から学ぶことのほうが多いと思う。
生涯学習時代がまさに始まったのである。

人間の魂は何百年か毎に輪廻を繰り返している、という説がある。
その説を信じるならば私たちは何回目かの生まれ変わりということになる。
確かにわれわれは歴史から多くのことを学んでいる。
自分の第六感の中に遠い過去の記憶をたぐり寄せて判断していることがある。

一方歴史からまったく学んでいないことも多いことに気付く。
人間はすぐに底の浅い優越感や劣等感を抱いてしまう。
無用な競争をしてしまう。
同じ失敗を繰り返す。
そんな時、人間は輪廻をしていないと思う。

インターネット時代は個人の生涯の活動の記録が全世界共有の資産であるデータベースの中にデジタルの状態で保管される時代である。
無名の人が少なくなる時代なのである。
そういう意味では同じ失敗を二度と繰り返さなくていいようにインターネットは情報を発信し、記録し、貯蓄することのできるメディアである。
輪廻は正しく繰り返されるようになるだろう。


「インターネット教育革命」(日野公三 著、PHP研究所刊 1999年)より