先日、あるファミレスにて、こんな光景に遭遇しました。
こども「ipad!貸して!」
お父さん「(スマホいじりながら)だめー!ゲームやりすぎ!」
ここまではよくある光景だと思うのですが、
この子供はそのゲームで培ったのか、切り返しが凄かった。
こども「でも、お父さんもスマホばっかりやってるじゃん」
おぉ!いい返し!!
なかなかいいカウンターパンチ持ってますね^^笑
ゲームとの付き合い方でお悩みのご家庭ってどんどん増えている印象です。
このケースはお父さんですが、特にお母さんはゲームにはまった経験がないので尚の事理解に苦しむと思います。
なぜゲームにハマるのか。
ゲーム依存症(仰々しいので好きじゃない呼び方ですが)だけでなく、
依存症の原因は、超ごほうびホルモン物質「ドーパミン」の暴走だと言われています。
だから、 ゲーム(ドーパミンを感じる物質)を遠ざける
という解決策が思いつきますよね。
「ゲームを粉々に破壊する。宇宙空間においてくる。スイス銀行に預ける」
など、様々な方法が考えられますが、
それでも町中や友達が手にしているのを見ていると、
過去の経験を想起してしまいます。
少し物騒な話ですが、同じくドーパミンが原因の覚醒剤中毒者は、「ペットボトルの水」を見るだけでその快楽を思い出してしまうそうです。(※1)
その度に、「もう一台買って!買ってよ〜!」攻撃。
果たして、耐えられるのか、、、
遠ざけることが、ゲーム依存でなくするのか、
ということは疑いの余地があるかもしれません。
その逆の例で、ポルトガルは様々なドラッグを合法化した結果、
「過剰摂取」は大幅に減ったそうです。
TEDトーク《ジョハン・ハリ「依存症」間違いだらけの常識》
Addiction(依存症)の反対はConnection(繋がり)
さらに興味深いことに、
上記のTEDトークで、「ネズミの楽園」という実験が紹介されていました。
まず、ネズミに2つの環境を用意します。
片方はネズミにとって天国のような環境。
チーズや色付きボールがたくさんあり、仲間もいっぱいいる環境。
もう一方は独房状態。遊び道具も特になく、
一匹きりです。
そしてどちらの環境の中にも2種類の水を用意。
ひとつは水だけ
もう一方はコカインやヘロインなどの依存度の強い物質を混ぜた水。
独房のような環境では、ほぼ100%のネズミが過剰摂取したのに関して、
天国のような環境では、過剰摂取はほぼゼロ。
自由に摂取できる環境にも関わらず、依存症はゼロだったのです。
この話者はこのように結論づけました。
Addiction(依存症)の反対はConnection(繋がり)
たくさんの仲間とつながっているという喜びは、
依存症を克服するシルバーバレットになるというのです。
ひとりぼっちを作らない居場所づくり
もしもゲーム依存になったら、という話ですが、
現在、様々な団体が子供たちのつながる居場所づくりを行う活動を行っています。
ひとりぼっちの食事をへらす、こども食堂
http://kodomoshokudou-network.com/
「不」登校からホームスクールへ。 YES Homeschool×PROプロジェクト
https://camp-fire.jp/projects/view/73140
リアルな場所に通える場所はなくとも、
インターネットを使い、興味を軸に繋がれる
N高校(カドカワ)や、
https://nnn.ed.jp/
弊社が運営する、
5歳からはじめる探究型通信教育
tanQuest
https://www.tanqfamily.com/
など、繋がりを感じられる仕組みやサービスは、オンラインオフライン問わず、たくさんあります。
勉強好きにするために大切かもしれないこと
東洋(あずま ひろし)さん「 日本人のしつけと教育―発達の日米比較にもとづいて」の研究によれば、
アメリカのしつけは「教え込み式」
日本のしつけは「滲(し)み込み式」
という違いがあるといいます。
アメリカは「口で教えて理解させる」
日本は「やってみせる」
ことで必要なふるまいが身についていくというのです。
日本人は空気を読む、と言います。
これは、「周りの人がやっている行動に、よくもわるくも影響を受けやすい」
ということだと思います。
保護者さんだけでなく、周りの人間が電子機器にばっかり向き合ってたら、
子供もそうするよね。という話です。
それを良しとするのも、悪しとするのも、個々人の判断ですので、
僕は何とも思いません。
実際ノートを開かなくても勉強が出来るようになりましたしね。
お父さんやお母さんや、身の回りの人が、自由な時間にノートを開いて勉強している姿を見ていれば、
子供もノートを開いて勉強するようになるのではないでしょうか。
「見習い」とは良く言ったもので、「見て学ぶ」ということ。
学ぶことを楽しい、と思って学んでいる大人の空気を、きっと敏感に感じているはずです。
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記事:モリソン
tanQuest(タンキュークエスト)
https://www.tanqfamily.com/
注釈
※1参考リンク
「ペットボトルの水を見るだけでクスリを思い出す」 覚せい剤依存症患者の日常と治療
http://urx.mobi/Kfmi