世の中のニュースに日々接していて、思うことがあります。
事件や事故のかげに事実があります。
しかし、事実の確認や検証がじゅうぶんにおこなわれる前に、すぐに仮説が打ち立てられ、原因や犯人が浮かび上がる、ことがほんとうに驚くほど多いと感じられます。
公正な報道機関であるはずの新聞社までが、事件、事故解明よりも犯人捜しに先を急ぎすぎる傾向があります。
検察か警察か、はたまた裁判官気どりの記事を目にすることがあります。
さまざま職場においても、事実確認、現状把握がマネジメントの根幹にあるべきですが、その前に原因や犯人を特定してしまう。
感情的になってしまう。
そのあとはお決まりの、対立図式、不信の構図です。
歴史上の為政者やリーダーたちとその他の凡百の指導者との違い、それは事実の検証を速やかに仮説なくしてできる人、と言えるかもしれません。
事実を色眼鏡なくして確認し、検証し、事実関係がはっきりすればようやく仮説をつくり、対処法や解決策を考え、実行に移す。
この過程を踏むことにより、リーダーの人望や評価は一変していきます。
事実の積み上げこそがリーダーとしての凄みにさえなっていくのです。
感情と理性の差異はその結果において甚だしく違ったものになってしまいます。
理性的な人とは事実を検証できる人
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